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ごあいさつ

私は22年間、損害保険会社において代理店の開発と育成業務に携わってきました。そして、最後の7年間は経営再建中の出向先で勤務しました。その29年間の経験が中小企業者様向けにこのサービスを開始する大きなきっかけとなっています。少し長くなりますが、そのきっかけをお話ししたいと思います。
中小企業とは何か?
一般的に損害保険と言えば、“自動車事故の時に事故解決をしてくれる会社”というイメージが強く、販売の仕組みについてはあまり知られていません。今流行のインターネットや電話による通信販売の会社は代理店を介さずにお客様と直接契約を行いますが、日本の損害保険会社は主に代理店を介して保険を販売しています。その損害保険代理店には2つの種類があります。1つは、保険だけを専門に扱う代理店です。「〜保険事務所」とか「〜リスクコンサルティング」等の屋号で営業しています。現在では、損害保険と生命保険をいっしょに販売する代理店が増え、スーパーや駅の周辺に来店型店舗を構える代理店も増加しています。もう1つは、企業が事業の1つとして損害保険を販売している形態ですが、実は損害保険代理店ではこちらの形態の方が圧倒的に数は多いのです。日立や東芝、JR各社といったような日本を代表する企業を例にとると、保険を販売する別会社を作ってそこで保険代理店業務を行っています。販売対象は自社の関連企業や取引先企業、自社の従業員等であり広大なマーケットです。そのような事業会社では、保険代理店事業だけで数百名という社員を抱えているところもあります。また、大手銀行を始めほとんどの金融機関でも保険を販売しています。昔は前述の企業と同様に別会社で販売していましたが、最近では銀行本体等での保険代理店業務が法律で認められ、銀行の窓口で直接銀行員が生命保険や火災保険を販売しています。
しかし、損害保険代理店の中で一番数が多いのは、自動車販売会社や整備工場といった自動車関連の会社であり、自社のお客様に主に自動車保険や自賠責保険を販売しています。その次に多いのは、主に火災保険を販売している不動産関連の代理店で、その他、製造業から卸・小売業界、流通業界等ありとあらゆる業種の企業が損害保険代理店を行っており、その数は全国で約20万店にものぼります。今、このコンテンツをお読みいただいているみなさんの中にも、損害保険代理店を営んでおられる方がおられることでしょう。即ち、損害保険代理店はその大半が中小企業なのです。

損害保険会社と代理店の付き合い方は独特です。例えば、今、従業員50名の自動車販売会社を例にとって説明してみましょう。自動車販売会社では、車を販売するお客様に自動車保険をおすすめしています。自動車保険を獲得することによりアフターサービスを行う機会が高まるため、最近では特に自動車保険の獲得に力を入れています。
この自動車販売店において、保険代理店の店主は社長になります。次に、保険の事務処理業務を集中的に行う管理部門や管理担当者が存在します。そして、実際に保険を募集するのは自動車を販売している現場のセールスマンです。さらに、サービス工場では車検の際に発行する自賠責保険の業務や事故修理の業務で保険会社とやり取りがあります。また、この自動車販売店自身が加入している保険は総務部門が窓口になり、従業員自身が入る保険は人事部等が窓口になっています。要するに、損害保険会社の担当者は、この会社の50人の社員ほぼ全員と日々お付き合いしていくことになるのです。

実際、50人の従業員の方とお付き合いさせていただくのは大変でした。経営者や役員の方とは当然のことながら良好な関係を保たなければなりませんが、あまりトップダウンで物事を進めると現場の反発を買います。1つの物事を進めるのにも、企業のトップや現場、関連部門全てに根回しを行いうまく調整して進めていかなければなりません。上司と挨拶に伺ってもあらゆる部門に顔出ししなければ、思わぬところから反発を買います。
しかし、一方でその会社に馴染んでしまえば、あらゆる情報が入ってきます。元々、損害保険会社の社員は本業での利害関係や資金面での貸し借りも少なく、何でも話せる存在と認識されるのでしょう。実際、お酒が好きな経営者の方であれば、夜のお供は損保会社の担当者が駆り出される場合が多いのです。しかも、かなり深いお付き合いとなります。そこで、本業の話から人事の話、個人的な悩み事までいろんな情報が入ります。中には、従業員に対して言いたい事を自分に代わって代弁してほしい等の依頼を受ける事もありました。また、違った機会には、幹部社員や管理職クラスの方と食事にいきます。そうすると、また、同じような状況になります。ただし、同じ事象でも今度は中間管理職の方から違った角度での意見を聞くことができます。そして、セールスマンの方とも飲みにいきます。ここでは、セールスマンから見た会社の実態や上司の実態、会社を辞めたい等の話を聞くことになります。当然、すべての情報は他言無用です。このような状況は自動車販売店に限った話ではなく、保険会社と代理店である企業との付き合いは、ほぼ同じようなものでした。
また、日常の業務においても単に保険だけを販売しているだけではありません。企業代理店の場合は通常複数の保険会社と代理店契約を結んでいる場合が多く、保険会社間で激しいシェア争いを行っています。保険商品自体差別化が難しい事もあり、代理店側も本業への強力度合いで保険会社のシェアを決定します。例えば、自動車販売店であれば保険会社がどれだけ車販や車検を斡旋するか等が大きな要素となります。その他、用地売買の情報や新規事業の提案等、保険以外の業務も非常に重要でした。

法人営業といわれる分野で、ほぼ全員の従業員とかかわりを持ち本業以外の業務にも力を入れ、これだけ深く一つの企業に入り込むのは損害保険業界以外に無いのではないかと考えています。私は、このような仕事を約21年間続け、担当した代理店数は延べ500社を超えます。業種も多種多様です。そして、いつしか、中小企業の経営者や従業員の方の考え方や気持ちが自然と理解できるようになりました。中小企業の本質を理解していない人からすれば、従業員が働かない中小企業は単に怠慢としか映らないかも知れません。しかし、私には何故従業員が働かないのか、何故経営者が働かすことが出来ないのかが良く理解できます。
残念ながら、損害保険会社勤務時代はいかに保険の成績を上げるかということが使命ですから、必要以上に踏み込んで組織改革まで行うことはありませんでした。また、体系的な改善手段も持ち合わせていませんでした。しかし、原因を把握する能力は大切です。真の原因が把握出来なければ改善策も打てません。私は、21年間の損害保険会社での業務を通じて、中小企業の本質を理解する能力が備わったのではないかと考えています。

もっと中小企業を知りたい
相対的に、大企業の従業員は良く働きます。良く働くというのは、長い時間働くということではありません。仕事に対する思い入れが強いといことです。その理由の一つは、中小企業に比べ働く意欲を高めるための仕組みが整っているからだと思います。例えば、高い給与や充実した福利厚生、教育制度や評価制度、指示命令系統がしっかりしていて経営方針や具体的施策が伝わりやすい、等です。また、従業員の数が多く、ポストや昇進を巡って従業員間の競争が激しいことも一因でしょう。しかし、中小企業は大企業に比べて相対的に経営資源が乏しいため、大企業と同じような仕組みを持つことは難しく、従業員のやる気を高めるためには違った工夫が必要になってきます。小さな会社ではこのような課題に取り組む専門部門や担当者もおらず、経営者自らが考えなければなりません。しかし、仕事が忙しく後手に回ってしまっているのが現状では無いでしょうか。

損害保険会社勤務時代にこのような問題意識を持った私は、何とか、中小企業を組織づくりの面からサポート出来ないかと考えるようになりました。損害保険は代理店を通じ最終ユーザーであるお客様に販売されるので、お客様から支持されるためには代理店の機能をもっと高めるべきだと思ったからです。そのためには、専門知識を習得する必要があると考えて「中小企業診断士」の資格に挑戦することにしました。最初は、自己啓発のつもりで挑戦したのですが、思った以上に分量が多く休日や仕事の隙間時間を利用して勉強を続けました。結局、資格を取得するまでにかなりの時間を要しましたが、自分の今までの経験が専門知識により体系的に整理でき、さらに中小企業経営への関心が高まり、いつか中小企業を支援するためのサービスを提供したいと思うようになりました。

そんなある日、私は勤務先で社外の会社への出向者を募集する情報を耳にしました。その会社は、関西では古くから名前の通った中堅規模の自動車販売店でしてが、バブル期に経営が傾き、他府県にある自動車販売会社が買収し経営再建にあたっていました。そして、私の勤務先がその買収会社と取引があったため、経営再建を支援する役割での募集でした。私は、地元が関西ということもあり、また、他の企業の経営を自ら体験できる大きなチャンスであるという想いから、出向者の募集に応募しました。

実際に出向してみて・・・
実際、出向はしたものの買収直後の会社では退職者が多く発生し、また、当然のことながら従業員のモラールも低下しています。店舗や本社事務所内も雑然とした状況でした。しかし、新しい経営陣が「見える化経営」を導入し、私自身もそれに従って実践する中で、会社がV字回復で立て直っていく姿を自ら体験することができました。新しいやり方や仕組みを導入する場合、古くから勤務している従業員の不満や抵抗が大きい場合も多々あります。しかし、経営者が信念をもち根気よく継続して従業員と意思疎通を図っていけば、いつしか人心が刷新され新しい組織文化が醸成されていきます。私は、この会社で損害保険代理店部門の経営を任されました。会社への不満から社員の半数近くが退社し、社員の募集を一から始める状態でしたが、「見える化経営」の実践により組織の立て直しに成功しました。現在、当該企業は、保険分野も含めてあらゆる分野で業界トップクラスの業績を維持しています。この会社で約7年間にわたって私が実際に実践してきた「見える化経営」は、正に中小企業経営のお手本になる経営手法であると確信しています。

中小企業の良きパートナーとして
このように、損害保険会社勤務時代に経験した約500社にのぼる中小企業への経営指導、約7年間に渡り自ら学んだ「見える化経営」、それに中小企業診断士としての専門知識を加えて、中小企業の経営に役立つ経営サポートを提供していきたいと思います。
まだまだ力不足ですが、日々、一歩一歩前進していきたいと思います。中小企業のみなさまのお役に立てる、「日本一熱心なパートナー会社」を目指して、これからも精進して参ります。今後とも、何とぞよろしくお願い申し上げます。

 

略歴・資格

大阪本町・心斎橋の総合経営相談所
代表 桝田隆史(ますだたかし)
<ビジネスウイン株式会社 代表取締役・中小企業診断士>
桝田隆史
1961年 大阪市生まれ。
1984年 大阪市立大学経済学部卒業。体育会ラグビー部所属。
1984年 日本火災海上保険株式会社(現 日本興亜損害保険株式会社)に入社。
以来、神戸、大阪、東京、京都、広島で損害保険代理店の経営指導、損害保険代理店の新規開発業務、法人顧客の損害保険コンサルティング等を担当。管理職の経験も長い。経営トップとの折衝、経営面の指導を行った代理店数は、延べ大企業約30社、中小企業約500社。
2006年 大阪に本社を置き経営再建中の自動車販売店に出向。内部統制業務を担当した後、2008年より損害保険代理店部門の責任者を担当。当該企業は経営再建に成功し、現在ほぼ毎年最高益を更新しているが、その原動力になっている「見える化経営」を約7年間にわたり体験する。損害保険代理店部門においても見える化経営を実践し、人材の採用・育成から組織改革、業務改革を推進。売上面だけでなく業務力やお客様サービス面でも5年連続で全国トップクラスの成績を収め、日本最高位の代理店ランクを取得する。
2013年 ビジネスウイン株式会社を設立し、「大阪本町・心斎橋の総合経営相談所」を開設する。

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