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1.なぜ経営計画書が必要なのか

2.「社員向け経営計画書」策定実行プログラム4つの特長

3.経営計画書と定着化活動の内容

4.そもそもやる気とは

5.従業員がやる気になる2つのライン

6.大きな会社と小さな会社の違いを知る

7.強い縦のラインの作り方

 

経営計画書と定着化活動の内容

1.“単純明快”経営計画書の内容

当相談所では、経営者様や従業員様との面談、ヒアリング、その他数値分析等を通して、経営計画書の作成支援を行います。中身を十分検討して作成する必要はありますが、必ずしも最初から長い時間をかけてボリュームの多い経営計画書を作成する必要はありません。項目を絞り込み、頑張れば手の届く計画から始めれば良いでしょう。そして、目標が達成できれば次第に量を増やし、質を高めていきます。
最初に作成する経営計画書の標準的な項目は、以下の通りです。

<社員向け経営計画書の標準例>(小売り、サービス業の場合)

     1.組織図、社員一覧         8.製品・サービス戦略
     2.経営理念             9. 市場戦略
     3.行動指針            10.部門別戦略
     4.トップメッセージ        11.競争戦略
     5.長期事業計画          12.クレーム対応
     6.今期の事業計画         13.人財戦略
     7.今期の全社施策         14.年間行事予定

 

① 組織図、社員一覧
組織図を明確にします。経営戦略に従い命令系統や必要な部門、適正人員等から組織デザインを見直し、必要であれば修正します。また、全社員の名前を最初のページに掲載します。そうすることにより一体感を醸成します。余白のスペースを設け社員が増えた場合は追記します。

 

② 経営理念
経営理念は、中小企業にとって最も大切です。経営理念とは経営者の考えを具現化したものであり、良い経営理念で会社を運営すれば良い会社になり、悪い経営理念で会社を運営すれば悪い会社になります。特に、従業員のやる気を高めるのであれば、経営理念に従業員の視点を入れる必要があります。経営計画書の作成に当たり経営理念を再考し、不十分な経営理念であれば修正します。

 

③行動指針
行動指針とは、経営理念を実現するために、全従業員が毎日どのように考えどのように行動するのかを具体的に示したものです。しかし、行動指針も抽象的なものが多く経営理念と区別がつかないようなケースもあります。行動指針を策定する場合には、「時間や約束を守る」、「不満は口にしない」等、具体的に示した方が従業員も理解しやすいでしょう。

 

④経営者からのメッセージ
当相談所では経営者からのメッセージを重視しています。策定した経営計画書を読む従業員に熱いメッセージを送りましょう。内容は、経営理念に立脚し従業員が読んで共感や感動を覚える内容でなければなりません。また、経営者の方にとっては正に従業員に向けた宣誓文という位置づけでもあります。

 

⑤長期事業計画
5年後の会社の姿と年度ごとの推移を、定量面と定性面から策定します。定量面とは具体的な数値目標のことであり、売上高や利益額、社員数や事業所数等を明示します。ここで大切な事は、例えば5年後の利益額が現在の2倍や3倍になるというように、目に見えて業績が向上する内容に目標を定めることです。中小企業の従業員は会社の将来に不安を持っています。5年後に会社が大きくなっていれば、給料も上がるし管理職のポストも増えるかもしれないという期待が持て、従業員の頑張りにつながります。また、創業間もない会社以外で売上や利益を5年で2倍、3倍にしようと思えば、常に新規開拓や新規事業の取り組む必要があります。同じ事業だけで20年も30年も続く会社は稀です。常に事業拡大の意識を持つことが極めて重要です。
定性面では、例えば、「知名度において地域No.1の会社になる」や「新卒の学生を採用して大学での知名度を高める」といった、従業員が誇りに思えるような内容を目標として掲げます。

 

⑥今期の事業計画
現在の事業期間における数値計画で1年以内のものです。基本的に長期事業計画は修正されてもかまいませんが、今期の事業計画は修正できない計画と考えるべきです。この目標では、売上や利益、経費の項目に加えて、新規取引先開拓数や具体的な商品の販売個数、来店客数等を具体的数値として定めます。部門がある場合は、全社の目標数値を部門ごとに割り振ります。また、全社員がこの目標数値と進捗状況を常に意識するための仕組みづくりがキーポイントとなります。

⑦今期の全社施策
今期の事業計画を達成するために、会社として決定した全社統一的な施策を記載します。
例えば、「地域での知名度を高めて来店客数を増やすために、毎日全員で駅前の掃除をする」、「お客様第一主義を実践するために、お客様の都合や予定を優先して行動する」、「情報伝達を円滑にするため、とにかく見える化する」、といったような内容です。全社員にこれだけは徹底してほしいと考える項目を掲げます。経営理念や行動指針との整合性も重要です。

 

⑧製品・サービス戦略
今期の売上や利益を達成するために、販売する製品やサービスに対する方策を明確にし、従業員にルール付けします。製品やサービスでルール付けする項目は、以下のようなものです。
また、製造業であれば、研究開発、技術、生産管理(品質、コスト、納期)等も加えてルール付けします。

Ⓐ 重点製品・サービス(何で稼ぐのか)
Ⓑ 価格(いくらに設定するか、値引きにどう対処するか)
Ⓒ 仕入(仕入基準、仕入先、仕入方法)
Ⓓ 展示方法等
Ⓔ 在庫管理、処分等

 

⑨市場戦略
今期の売上や利益を達成するために、自社の製品やサービスを販売するターゲット、即ち市場であるお客様に対する施策を明確にし、従業員にルール付けします。お客様に対する施策でルール化する項目は、以下のようなものです。
Ⓐ ターゲットの選定
Ⓑ 新規顧客の集客
Ⓒ 既存顧客の囲込
Ⓓ 商談や接客の方法

 

⑩部門別戦略
各部門や担当者別の業務に対する施策を明確にし、従業員にルール付けします。例えば、販売部門、メンテナンス部門、事務部門を持つ会社であれば、以下のようなものです。

Ⓐ 販売部門
⒜ 訪問先、訪問件数
⒝ 商談方法、商談数
⒞ 契約方法
⒟ 代金回収      等

Ⓑ メンテナンス部門
⒜ メンテナンス方法、法令
⒝ 顧客対応
⒞ メンテナンス期間
⒟ チェック体制    等

Ⓒ 事務部門
⒜ 問い合わせ対応
⒝ 接客対応
⒞ 事務処理
⒟ 資金管理      等

 

⑪競争戦略
競合の動きは常にチェックしておく必要があります。そのために、情報収集と分析のルールを決めておきます。即ち、競合の良いところを取り入れ、悪いところは取り入れないということです。また、法人営業等で直接バッティングするようなケースでは、項目別に対処法をルール化しておきます。

 

⑫クレーム対応
事業活動を行うと必ずクレームが発生します。このクレームを会社の発展に生かすことができるかできないかは、その会社の取り組み方法次第です。しかし、従業員にとってはクレームが発生すると慌ててしまい、冷静な対応が取れないケースが多いものです。クレームの責任の所在が不明確であるとかクレームを隠すような会社では、繁栄が望めません。そこで、クレームの発生から解決に至までの行動を、従業員にルール付けします。特に、クレームを隠すと会社生命にかかわることもあるため、クレームを隠さない仕組みづくりが重要です。

 

⑬人財戦略
従業員の方が最も関心をもつ項目です。ここで言う所の人財育成とは、「評価制度」、「賃金制度」、「昇進昇格制度」、「人事異動」、「教育訓練制度」、「表彰制度」の6つです。いずれの項目も、「基準があらかじめ明示されていること」、「誰にとっても公平な制度であること」、「運用が公正に行われること」が重要です。ルール化する内容は、以下のようなものです。

Ⓐ 評価制度
⒜ 評価の内容や方法
⒝ 得点や評価区分等の基準
⒞ 評価者
⒟ 評価期間、時期      等

Ⓑ 賃金制度
⒜ 賃金の内訳
⒝ 内訳ごとの金額決定基準
⒞ 基準算定期間と適用時期  等

Ⓒ 昇進昇格制度
⒜ 昇進昇格基準
⒝ 昇進昇格時期
⒞ 基準算定期間と適用時期  等

ⓓ 人事異動
⒜ 人事異動の決定基準
⒝ 人事異動の時期
⒞ 転居の有無
⒟ 家族の生活        等

ⓔ 教育訓練制度
⒜ 目的
⒝ 教育訓練の内容
⒞ 教育訓練の時期
⒟ 費用負担        等

ⓕ 表彰制度
⒜ 表彰基準
⒝ 表彰時期
⒞ 基準適用の対象期間   等

⑭年間行事予定
会社行事、例えば、全社会議、部門別会議、表彰式、入社式、社員旅行、スポーツ大会、懇親会等、予め実施が決まっている行事は、年度始めに日程を決定し全社員に通知しておきます。こうする事で、主催者の業務が効率化できるとともに、従業員も予定が立てやすくなり、出席の奨励もしやすくなります。行事の主催者を持ち回りであらかじめ決定しておくのも良いでしょう。
 

2.“単純明快”定着化の支援

経営計画書の策定とは、経営者の理念や事業に対する考え方を明示するという事です。そして、それを従業員に理解させ強い組織をつくるためには、従業員への定着化を図るための活動が必要です。定着化を図るための活動とは、経営者と従業員間のコミュニケーション活動のことです。そして、この活動は一時的なものではなく、毎年策定する経営マニュアルに従い会社が存続する限り永遠に取り組んでいかなければなりません。正に“ローマは一日にしてならず”です。
当相談所では、定着化活動の具体的な実施方法や効果の検証、対策等、経営計画書策定後の支援も併せて行います。コミュニケーション活動は多種多様なものが考えられますが、代表的な活動項目は以下のようなものです。

①経営計画書の勉強会
経営者が全社員を招集し、定期的に経営計画書の勉強会を開催します。新しい経営計画書策定時を始め、上期と下期の年2回や四半期ごとに年4回等、開催日を決めて実施します。この時、経営計画書の中身も含めて経営者自らが全従業員に語りかける事が重要です。表彰式や各部門からの成果発表等を織りまぜても良いでしょう。
また、会社で最も重要な行事と位置づけ、ホテルの会議室や公的機関の研修室等で実施し全員正装での参加を義務づける等の演出が有効です。終了後に立食パーティー等を行うとさらに効果的です。

②朝礼
毎朝朝礼を実施し、全員で経営計画書を学習します。学習する箇所は、1ページ単位でもかまいません。毎日継続する事が大切です。最後まで学習すれば、また最初に戻って学習していきます。経営理念や行動指針は、経営計画書を見なくとも全員が暗唱出来るレベルが当面の目標です。その他、朝礼の有効な活用方法を提案します。

③面談、会議
経営者や部門責任者が定期的に従業員と面談や会議を行い、コミュニケーションを図ります。その中で、従業員の意見や悩みを聞くとともに、経営計画書の内容にそったアドバイスを与えていきます。とにかく、従業員との対話の機会を多く設ける事がキーポイントです。面談や会議の日時は予めスケジュール化しておきます。面談や会議の頻度、内容等も具体的に提案します。

④飲み会
飲み会は、コミュニケーションを図るための最も効果の高い方法です。正しい飲み会を実行すれば、コミュニケーションをさらに強化する事ができます。この飲み会における最大のポイントは、業務の一つと位置づけて実施することです。任意参加の単なる飲み会では、効果は薄いのです。飲み会の実施方法や内容等を具体的に提案します。

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